胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃腸炎、下痢、便秘などのほかにも日常よく遭遇する2疾患についてお話します。
本来しないはずの胃から食道への胃内容物(胃液、胃酸など)の逆流が原因で起こる病気の総称です。内視鏡検査で食道炎があれば逆流性食道炎と診断されます。逆流の原因はさまざまですが、高蛋白高脂肪食、過食、肥満に伴って発生しやすく生活習慣病のひとつであるとも考えられています。
ピロリ菌とは胃の粘液の中で生息するらせん状の細菌で、さまざまな研究により慢性胃炎、胃潰瘍十二指腸潰瘍、胃癌などと深い因果関係があることがわかりました。日本人には胃癌が多く、ピロリ菌の保有率が高いことが原因ではないかと考えられています。感染経路ははっきり解明されていませんが、おもに幼少期の口を介した感染(母からの食べ物の口うつしなど)と考えられています。
治療は抗生物質2種類、酸の分泌を抑える薬1種類を7日間服用する除菌治療を行います。除菌することによって胃炎や胃潰瘍の再発を減らすことができます。